日本アメリカ文学会は、アメリカ文学の研究をおこない、その成果の発表をつうじ、内外学会との交流をはかることを目的とした学術団体です。全国に7つある支部(北海道、東北、東京、中部、関西、中・四国、九州)での活動が学会の中心であり、本部はそれを束ねるかたちで、主として以下のような活動をしています。
全国大会の開催
第61回全国大会 は2022年10月8日(土)9日(日)に専修大学神田キャンパスで開催予定です。
機関誌 『アメリカ文学研究』(日文号)およびThe Journal of the American Literature Society of Japan(英文号)の発行
会報ALSJ、名簿の発行
日本アメリカ文学会(The American Literature Society of Japan)の種子が撒かれたのは第二次世界大戦(1939-45) 終結の翌年、占領下のことである。まずは東京を皮切りに、ほどなくして関西において、学会形成の胎動が始まっている。
東京では1946年(昭和21年)12月に雑誌『アメリカ文化』が<立教アメリカ研究所>から刊行されたのが端緒となっ た。のちに同誌は1948年1月 号から『アメリカ研究』[英文タイトルThe American Review ] と変更、1950年10月 号で廃刊となっている。いっぽう関西は京都にて、志賀勝、清水光、金関寿夫の3氏 を中心に、商業雑誌『アメリカ文学』が1948年(昭和23年)に創刊されたが、これは9号 で廃刊となった。やがて1946年に発足した「アメリカ学会」(1966年[昭和41年]設立 の全国組織「アメリカ学会」の前身)に所属するアメリカ文学者たち、大橋吉之輔氏や大橋健三郎氏等が世話役を務め、東京の戸板女子短 期大学を中心に活動を開始していたアメリカ文学の研究会が1953年(昭和28年)5月に「アメリカ学会 文学部会」へと発展する。同年10月に会報 American Literary Review 第1号を発行(発行所は最初 は開隆堂、後に評論社)しているが、その編集実務は、1962年(昭和37年)10月に第35・36号の合併号で終刊す るまで、大橋吉之輔氏が担当した。ちなみに1959年(昭和34年)12月発行の『American Literary Review --アメリカ文学評論』第30号の編集は、<日本アメリカ文学会>(American Literature Society of Japan)(東京都文京区大塚窪町 東京教育大学英文研究室)、 代表者は山屋三郎氏、発行所は松柏社となっている。
こうした戦後のアメリカ文学研究の活動を全国的に押し広げる大きな力となったのが、1950年(昭和25年)から1956年にわたり、ロックフェラー財団の援助で毎年夏期に行われた<東京大学・スタ ンフォード大学アメリカ研究セミナー>と、そのエクステンションとして京都大学と同志社大学との協力により1951年に始まった<京都アメリカ研究夏期セミナー>(1987年まで継続)であった。さらに1949年 に始まったガリオア(GARIOA)奨学金(〜1951年)とそれを引き継いだフルブライト委員会(日米教育委員会)奨学金(1952年〜)による留学生派遣により、アメリカ文学への関心が急速に高まっていっ た。そうした状況のもと、1952年の日米行政協定締結の翌年に、アメリカ大 使館の主催で "Nagano Seminar in American Literature and Civilization"、通称「長 野セミナー」が開始され(本セミナーは1957年で終了)、その第3回目(1955年8月開催)に、1949年の ノーベル文学賞受賞作家ウィリアム・フォークナーが招聘され初来日を遂げたことは、日本のアメリカ文学研究の勢いに一段と弾みを与え た。こうした研究活動を終戦直後から支援したのは、東京、京都、名古屋と徐々に全国23都 市に開設されて行った通称「CIEライブラリー」(連合国総指令部[GHQ]の民間情報教育局[Civil Information and Education]統括)であった。
「日本アメリカ文学会」という学会名が歴史上初めて登場するのは、 1956年のことである。現日本アメリカ文学会東京支部の沿革記事にはこう記録され ている。「56年[昭 和31年]3月、アメ リカ学会から独立して<日本アメリカ文学会>が発足。龍口直太郎氏が会長に選ばれた。年1回 の割合で大会を、毎月1回月例研究会を行い、勉強会は、月例会の日を除く毎土 曜日に開いていた。(中略)アメリカ学会文学部会発足の頃より東京以外でもアメリカ文学研究の組織が作られ、大橋健三郎氏によれば、 <日本アメリカ文学会>は全国組織の様相を呈しており(American Literary Review の投稿者には、地方在住者も含まれている)、一方、九州アメリカ文学会とか関西アメリカ文学会な どが独自の活動をしていて、支部会員必ずしも本部会員ではなかった」。つまりこの時点では、全国各地での胎動が見られるものの、まだ 今日の連邦制を模した日本アメリカ文学会のすがたは整っていない。ここで回顧されている日本アメリカ文学会は、あくまで現在の日本ア メリカ文学会東京支部の原型なのである。それが正式な全国組織の学会として成立し、各地方支部とのゆるやかな連携が織りなされるのは さらに 6年後、1962年 まで待たねばならない。
だが、先を急ぐ前に、ひとまず当時、すなわち本学会成立前の胎動期における各地方支部の草創期を概観しておこう。
まず北海道では、「1958年[昭和33年]に至って日本英文学会北海道支部大会が催されたのを機に、北大文学部において、同好 の士によって北海道アメリカ文学会の設立が正式に議せられ、ここに学会の発足を見た」(K. I.,C. I. 記 [井上和子氏・伊藤千秋氏]資料)。東北では、1950年[昭和25年]のころから、横沢四郎氏を含めた「4, 5人のアメリカ文学研究者たちの集まり」があり、1954年 4月刊行の本部機関誌 The American Literary Review には同氏も寄稿しているから「その頃には、東北支部なるものが、本部に登録されてい たとみてよい」(横沢氏資料)。中部では、中部支部が「昭和29年(1954年)5月創立」で「初代支部長は中川竜一氏、会員は29名」であった(横田忠輔氏資料)。関西では、上記の東京における<アメリカ学会文 学部会>発足の翌29年[1954年]5月、「<日本英文学会>全国大会が神戸大学(当時、文理学部)で開かれたとき、東 京側からの山屋三郎、刈田元司、大橋吉之輔等諸氏が、関西側の浜田政二郎、山下修、東山正芳、谷口敏郎等諸氏と会合して、[東京と]同種の学会の関西で の設立を慫慂」し、「翌6月、大阪市立大学靭校舎で設立総会が開かれ、今日の <日本アメリカ文学会関西支部>の前身に当たるものが発足することになる」(山内邦臣氏資料)。中四国では、「1954年5月21日より23日までの3日間、広島アメリカ文化センターの講堂で、<現代アメリカ文学中・四国セミナー>が 開催された」後、現支部の前身の「<広島アメリカ文学会>が結成され、わずか30名 ほどの会員で活動を開始したのは. . . 1961年7月のことだった」(岩佐正澄氏資料)と記録されている。九州では、九州支部の前身の <九州アメリカ文学会>が「1955年2月25日から26日まで、福岡ア メリカ文化センター、長崎アメリカ文化センター、九州大学の三者共催でアメリカ文学セミナーが福岡で開かれたことが機縁となって、同 年11月[6日]発足となった」と記されている(橋口保夫氏資料)。おおむね1950年から58年にかけ て、北海道から九州におよぶ各地方におけるアメリカ文学研究への情熱が高まっていたのがわかるだろう。
こうして全国組織結成の機運が高まり、1962年(昭和37年)10月26日(金)午後5時から全国 協議会(於京都ホテル)が開催されて、現行の「日本アメリカ文学会会則」の大綱が決定、翌27日 (土)の第1回全国大会(於同志社大学)をもって、日本アメリカ文学会は誕生 したのである(国重純二、鴫原真一、山下修3氏の資料)。この大会の開会の辞 は、「日本アメリカ文学会会長 山屋三郎」、閉会の辞は「日本アメリカ文学会関西支部長 上野直蔵」と記され、午前の部で11件の発表、午後の部で2件のシンポジアムが行われている。この歴史的瞬間につい て、高村勝冶氏はこう説明している。
「いままでのアメリカ文学会は、いわば、自然発生的なものであっ た。まず東京にアメリカ文学研究の研究者が集まってアメリカ文学会を作り、やがて、関西はじめ各地にアメリカ文学研究の会ができ、日 本アメリカ文学会という組織ができたのだった。しかし、これらの会はきわめてルーズな結びつきしか持たなかった。おのおののグループ が自由に活動し、ただ、東京の本部から出ていたパンフレットによって、相互に消息を交換するという程度のものであった。しかし、こん どの改組では、この結合がずっと強化された。むろん、各支部(東京も支部のひとつとなった)とも、自由に研究活動をやるのだが、その 支部のうえに、あらたに本部という組織がおかれた。つまり、アメリカ合衆国みたいなもので、federationの 組織なのである」(『英語青年』1963年8月号)。かくして、七つの支部から成る全国組織の基礎が、翌1963年5月26日の全国代議委員会で確立する。「役員の選挙が行われて、会長は杉木喬氏に、副会 長は大橋健三郎氏に決まり、事務局は慶應義塾大学に置かれることになった。(中略)初代[会長]の杉木喬氏が没年の1968年まで連続三選された。次いで1969年 から1973年までが刈田元司氏、1973年 から1977年までが山内邦臣氏、1978年 からは大橋健三郎氏へと引継がれて現在[1978年]に至っている。学会の実際的な運営については、1970年度から事務局を2年 交替の輪番制とすることになり、まず京都大学が担当した。次いで72年度から は津田塾大学に、74年度からは大阪市立大学へと移転した。しかし、本部が絶 えず変わると不都合も生じるので、1976年度からは本部を固定化すると共 に、役割を分担することになり、事務局(京都大学)のほかに、編集室(立教大学)と資料室(愛知淑徳短期大学)をもうけた」(鴫原真 一氏資料)。ただし、この資料では最初の役員選挙で選ばれた杉木喬氏を初代会長としているものの、上記のごとく 1962年に第一回全国大会が開かれた時には山屋三郎氏が初代会長と明記されているので、現在の執行部は山屋氏を初代、杉木氏を第二代、刈田氏を第三代、大橋氏を第四代と数えている(歴代会長参照)。以後、日本アメリカ文学会は1962年の最初の全国大会から順調 に発展し2011年には第50回 を迎え、機関誌『アメリカ文学研究』は学会発足の翌年1963年に金星堂の助力で創刊号が発 行されて以来一号も欠かすことなく2013年度には第50号を刊行するに至る。
こうした原型的な体制が確立してからは、日本アメリカ文学会の歴代 会長は大橋健三郎氏の後、金関寿夫、松山信直、井上謙治、志村正雄、鴫原真一、国重純二、別府惠子、平石貴樹、田中久男、折島正司、巽孝之、そして水野尚之へと引き継がれている。本部事務局は京都大学の後、甲南大学、同志社大学、大阪女子大学、関西大学、関西学院大学、大阪 外国語大学、大阪大学、神戸市外国語大学、そして再び同志社大学へと受け継がれ、編集室は立教大学以後、東京都立大学、東京学芸大学、中央大学、学習院大 学、実践女子大学、東京女子大学、慶應義塾大学、そして早稲田大学へ、資料室は愛知淑徳短期大学から金城学院大学、愛知教育大学、中京大学へと引き継がれている。 本部事務局と編集室、資料室という三つの柱が今日の日本アメリカ文学会の実質的な運営を担い、研究・教育のグローバルな交流を視野に おさめた活動の推進を支えてきたと言ってよい。
21世紀に入ると、日本アメリカ文学会はいくつか新しい事業に着手する ようになった。まず、わが国のアメリカ文学研究者の国際的活躍が顕著になってきたことにかんがみ、2002年度からは従来和英双方の論文を掲載してきた機関誌『アメリカ文学研究』を和 文号とし、別個にThe Journal of the American Literature Society of Japanと題する英文号を創刊したこと。幸 い、同誌掲載論文は北米学界からも注目を浴び、ニューヨークを拠点とするチェルシーハウス社よりハロルド・ブルームが編纂する作家論 /作品論シリーズにも二編が転載されるに至っている(2014年以降は本学会 誌掲載論文は過去十年分がすべてネット上で読むことができる)。つぎに、電脳 化の趨勢に合わせたより迅速にして円滑な情報の共有と発信のために、田中久男会長時代の2003年 より日本アメリカ文学会独自の公式ウェブサイトの可能性を模索し、2004年 にはようやくその運用規定が確立して開設に至り、それに応じて七つの支部もすべて公式ウェブサイトを開く運びになったこと。以来十年 を経た2015年には、神戸市外国語大学に置かれた事務局の尽力により、画期 的な更新が行われた(http://www.als-j.org/)。そして もうひとつ、同じく田中会長時代より慎重に検討されてきた日本アメリカ文学会新人賞が、折島正司会長時代の2010年に樹立され、若手研究者の登竜門として新たな才能を発掘してきたこと(歴代新人賞受賞者参照)。先行 する日本英文学会新人賞は1978年の設立だが、じっさいはすでに1965年の段階で日本アメリカ文学会九州支部が母体となる九州アメリカ文学会の十周 年記念に九州アメリカ文学賞を発足させていたことを考えると、遅きに過ぎたといえるかもしれない。 2016年には、年齢を問わず初の単著となる研究書を顕彰する日本アメリカ文学会学会賞が設立され、 編集委員会の厳正な審査のもとに、高水準の研究への授与が始まった(歴代学会賞受賞者参照)。加えて、 2017年には古参会員を対象に終身会員制度の導入と、日本学術会議における男女共同参画促進への関与も決定した。国際的にも国内的にも、日本アメリカ文学会はますますの拡充を図っているところである。
(文責:巽孝之 3/10/2018、前会長折島正司氏の沿革をもとに加筆改稿)
歴代 | 氏名 | 所属(在任時) | 在任期間 |
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1 | 山屋 三郎 | 法政大学文学部英文学科教授 | 自 昭37年4月1日〜至 昭39年3月31日 |
2 | 杉木 喬 | 立教大学文学部英文学科教授 | 自 昭39年4月1日〜至 昭44年3月31日 |
3 | 刈田 元司 | 上智大学文学部英文学科教授 | 自 昭44年4月1日〜至 昭49年3月31日 |
4 | 山内 邦臣 | 京都大学文学部英文学科教授 | 自 昭49年4月1日〜至 昭52年3月31日 |
5 | 大橋健三郎 | 東京大学文学部英文科教授 | 自 昭52年4月1日〜至 昭56年3月31日 |
6 | 金関 寿夫 | 東京都立大学文学部英文学科教授 | 自 昭56年4月1日〜至 昭59年3月31日 |
7 | 松山 信直 | 同志社大学文学部英文学科教授 | 自 昭59年4月1日〜至 昭61年3月31日 |
8 | 井上 謙治 | 明治大学工学部助教授 | 自 昭61年4月1日〜至 平63年3月31日 |
9 | 志村 正雄 | 東京外国語大学教授 | 自 昭61年4月1日〜至 平2年3月31日 |
10 | 鴫原 真一 | 京都大学教養部教授 | 自 平2年4月1日〜至 平6年3月31日 |
11 | 國重 純二 | 東京大学教養学部教授 | 自 平6年4月1日〜至 平12年3月31日 |
12 | 別府 惠子 | 神戸女学院大学文学部英文学科教授 | 自 平12年4月1日〜至 平14年3月31日 |
13 | 平石 貴樹 | 東京大学文学部英文学科教授 | 自 平14年4月1日〜至 平17年3月31日 |
14 | 田中 久男 | 広島大学大学院文学研究科教授 | 自 平17年4月1日〜至 平21年3月31日 |
15 | 折島 正司 | 青山学院大学文学部英文学科教授 | 自 平21年4月1日〜至 平26年3月31日 |
16 | 巽 孝之 | 慶應義塾大学文学部英文学科教授 | 自 平26年4月1日〜至 平30年3月31日 |
17 | 水野 尚之 |
京都大学大学院人間・環境学研究科教授 |
自 平30年4月1日〜至 令4年3月31日 |
18 | 後藤 和彦 |
東京大学 大学院人文社会系研究科教授 |
自 令4年4月1日〜至 現在 |
第1条 |
本会は日本アメリカ文学会(The American Literature Society of Japan)と称し、本部をいずれかの支部の所在地に置く。 |
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第2条 |
本会はアメリカ文学の研究をおこない、あわせてその成果の発表をつうじ、内外学会との交流をはかることを目的とする。 |
第3条 |
本会は第2条の目的を達成するため次の事業をおこなう。
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第4条 |
本会は各地区に置かれた支部によりなる。 支部に関する規定は各支部においてこれを定める。 |
第5条 |
本会の会員は第2条の主旨に賛成し、会費年額5,000円を各支部をつうじて納入するものとする。 10年以上の会員歴のある68歳以上の正会員は、本人の申し出により、本部会費1万円を各支部をつうじて一括納入することにより終身会員となることができる。但し、支部会員資格を消失した場合は、終身会員の資格を消失する。 本会に年額17,000円の会費を納入するものを維持会員とする。 本会に年額33,000円以上の会費を納入するものを賛助会員とする。 |
第6条 |
本会は次の役員を置く。役員の任期を2年とし、重任を妨げない。 会長 1名 副会長 1名 監事 2名 代議員 若干名 幹事 若干名 編集委員 若干名 大会運営委員 若干名
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第7条 |
本会は顧問を置くことができる。 顧問は代議員の承認を経て会長が委嘱する。 顧問は重要事項に関して代議員会の諮問に答える。 |
第8条 |
本会は原則として毎年1回総会を開く。 |
日本アメリカ文学会ハラスメント防止に関するガイドライン
本規定は,日本英文学会の「ハラスメント防止ガイドライン」を参考にして作成されました。日本英文学会で同ガイドラインの策定に携わった方々に心からの敬意と謝意を表します。
1. 目的
日本アメリカ文学会(以下、「本学会」という)は、あらゆるハラスメントを防止すること により、本学会所属会員(賛助会員を含む)が、独立した人格を持つ個人(または団体)として相互に敬意を払い、自由闊達な活動に邁進できる環境を整備することを目指して、このガイドラインを定める。
2. 基本方針
本学会は、日本におけるアメリカ文学研究を促進・普及し、広く文化の向上・発展に資することを目指す学術団体として、いかなる人権侵害ならびにハラスメントもこれを決して容認しない。また本学会は、よりよい学術活動を目指すべく、ハラスメント防止に向けた体制と環境を整備するとともに、ハラスメントを行わない思考と行動様式を身につけるよう個々の会員の意識向上を図る。学会内外の協力を得てハラスメントの防止及びハラスメント事案により生ずる二次被害の防止に向けた啓発に努め、そのための適切な情報提供を行う。
3. 適用範囲
本ガイドラインは、原則として、本学会ならびに本学会全国七支部が行う活動に関わるすべての行為について適用される。
4. 定義
本ガイドラインでいうハラスメントとは、会員等の権利や尊厳を脅かし、会員等に研究 や会務遂行上の不利益を与え、研究や会務遂行に支障をきたすような精神的・身体的損害を与える言動を指す。さらにハラスメントに該当する行為を一般的区分を用いて、以下により具体的に示すが、上記の定義に該当するものはすべてハラスメントとみなされる。
1) アカデミック・ハラスメントとは、本学会活動上の地位または権限を利用した不適切で不当な言動をいう。
(例)
・特定の人物の研究内容に関して、合理的根拠に基づかず、不当に否定したり批判したりする。
・学会誌への投稿や学会発表を希望する者に対して、その機会を不当に妨害したり制限したりする。
・学会発表の場において、暴言や執拗な叱責によって発表者の人格を傷つける言動を行う。
・学会の入会希望者に対し、入会を不当に妨害する。
2) パワー・ハラスメントとは、本学会活動上の地位、権限や人間関係などの優位性を背景にした不適切で不当な言動をいう。
(例)
・会務遂行に際し、担当者に対して過度の負担を強いる。要求が通らない場合はしつこく非難する。
・懇親会等への参加を強要する。
・特定の人物による研究発表等の活動に対し、示し合わせ数を頼みに攻撃する。
・賛助会員(出版関係者)に対する過度な要求・負担を強要する。
3) セクシュアル・ハラスメントとは、相手の意に反する性的な言動、また、性別や性的指向、性自認などに関する不適切で不当な言動をいう。
(例)
・否定的・肯定的意図にかかわらず、聞き手の感情を害する形で、性役割を前提とした発言をする。
・連絡先や宿泊先など、相手の個人情報・プライバシーに関わることを執拗に尋ねる。
・懇親会等の場で、相手の意に反して体を触ったり、極度に近づいたり、性的な発言を行ったりする。
・本人の了解を得ることなく、その人の性自認や性的指向を第三者に暴露する。
4) ライフイベントに関するハラスメントとは、会員の人生で起こり得る様々な出来事に関する不適切で不当な言動をいう。
(例)
・育児や介護など、ライフイベントに関わる休業を取っている会員に対し、本人の意向を顧みず会務を強要する。あるいは、本人の意に反して会務や役職から排除する。
・妊娠・育児中の相手に対し、「あなたが妊娠したせいで私たちの負担が増えた」「いまは研究よりも子育てに集中すべきだ」など、配慮を欠いた言葉を投げかける。
5) その他の人権侵害とは、会員の人種、国籍、信条、年齢、障がいの有無などに基づく差別的な言動、相手の人格権その他の人権を侵害する言動をいう。
(例)
・会員の人種、民族、国籍、信条、年齢などに関連して差別的な言動を行う。また人種や民族的出自の多様性を無視した言動を行う。
・日本語能力に不安がある、障がいがあるなどの不当な理由をつけて研究成果を正当に評価しない。外国人であることや障がいへの配慮の名のもとに、学会活動から排除する。
・本人の意思を無視して、人種・民族をはじめとする個人の属性に関して問いただしたり、公表したりする。
・体質や健康上の理由や宗教的·倫理的理由にもとづく食事に関する要望を無視したり、本人が望まない飲食を強要したりする(アルコールを飲めない・飲まない人への配慮を 欠いた言動や、特定の食生活を行っている人を揶揄するような言動も含まれる)。
・SNS 等の場において、特定の人物に対する過度に否定的な評価を公然と行う。
5. 申立に対する対応
ハラスメントに関する相談窓口は各支部及び本部に設置する。
「ハラスメント防止に関するガイドライン」項目5に関する注記
ハラスメントに関する申立を受理する窓口については、現在なお議論・検討中です。方針が定まったところで、学会ホームページにてご報告いたします。それまでは、ハラスメントに関するご相談は暫定的に各支部事務局もしくは本部事務局あてにお問い合わせください。
会 長 |
後藤 和彦(東京支部) |
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副 会 長 |
西谷 拓哉(関西支部) |
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幹事 |
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(事務局) |
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(編集室) |
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(資料室) | 森 有礼(中部支部) | ||||||||||||||||||||||||
顧問 |
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監事 |
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代議員 |
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編集委員 |
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(支部選出) |
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(代議員会選出) |
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大会運営委員 |
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(開催支部関係) | 岡崎 清(北海道支部) |
公式ウェブサイト:http://als-j.org/
英文サイト :http://als-j.org/contentsol_299.html
事務局 |
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編集室 |
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資料室 |
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