1. 新刊書
  2. 橋本安央・藤井光・坂根隆広編著. 『アメリカ文学史への招待―豊穣なる想像力』 法律文化社, 2025. 3. 15. A5判304頁, 2,900

橋本安央・藤井光・坂根隆広編著. 『アメリカ文学史への招待―豊穣なる想像力』 法律文化社, 2025. 3. 15. A5判304頁, 2,900

概要

20世紀後半以降のアメリカ文学史は、文字離れと内容の多様性に直面しているが、本書は文学史の原点に立ち戻り、狭義の文学を文学作品として読む姿勢を基軸とする。また、世界文学におけるアメリカ文学、アメリカ文学と日本文学の関連性などにも視野を広げる。


目次

はしがき

いまを生きる  アメリカ文学史の現在

日本語読者のための,世界の中のアメリカ文学史

序 章 ダイジェスト アメリカ文学史

1 ピューリタン文学と小説の始まり

2 アメリカン・ルネサンス

3 リアリズムと自然主義

4 アメリカン・モダニズムの展開

5 冷戦の時代と文学

6 ポストモダニズムから多文化主義の時代へ

7 新世紀のアメリカと世界


第Ⅰ部 アメリカ文学史

イントロダクション―邂逅の衝撃

1 アメリカ大陸の「発見」

2 新世界と活版印刷術 

3 「発明」されるアメリカ 


第1章 起源と始動―植民地時代~1820年

1 アウトライン

⑴ バージニア植民地の始まり  ⑵ ニューイングランドとピューリタン  ⑶ マサチューセッツ湾植民地と説教文学  ⑷ 理神論と啓蒙主義  ⑸ カルヴィニズムの抵抗  ⑹ アメリカ革命と政治的独立

2 ピューリタン文学

⑴ 予型論という発想  ⑵ ピューリタンと日記  ⑶ アメリカ最初の詩人,アン・ブラッドストリート  ⑷ エドワード・テイラー,あるいは最後の形而上詩人

3 理神論の18世紀 ⑴ マザー王朝  ⑵ 近代人フランクリン  ⑶ フランクリンと明治日本

4 アメリカ小説の誕生

⑴ 感傷小説,あるいは誘惑と美徳と破滅の物語  ⑵ ローソンとフォスター  ⑶ C・B・ブラウン,あるいはアメリカン・ゴシック


第2章 ロマン主義の時代―1820~1865年

1 アウトライン

⑴ アメリカの知的独立  ⑵ 孤立主義と拡張主義  ⑶ ユニテリアン主義と超絶主義  ⑷ 社会改良運動と南北対立

2 ロマン主義文学の誕生

⑴ ロマン主義とは何か  ⑵ アーヴィングとノスタルジー  ⑶ クーパーと自然の美徳  ⑷ ブライアントと炉辺詩人たち  ⑸ ハドソン・リバー派の風景画

3 アメリカン・ルネサンス

⑴ 黄金期の到来  ⑵ あらゆる文学ジャンルの源泉にポーがいる ⑶ 詩人エマソンと思想の環  ⑷ 理念と行動の人ソロー  ⑸ ホイットマンの自由(詩)と民主主義 ⑹ 心の探求者ナサニエル・ホーソーン  ⑺ メルヴィルと海  ⑻ ディキンソンと「白の選択」  ⑼ ルイザ・メイ・オルコット―少女小説家の仮面の陰で ⑽ ポー,エマソン,ホイットマンの日本的受容


第3章 リアリズムと自然主義―1865~1914年 

1 アウトライン

⑴ 変容するアメリカ社会  ⑵ 技術革新とホワイト・シティ ⑶ 多民族社会の形成  ⑷ 「金メッキ時代」から革新主義の時代へ  ⑸ 「 新しい女性」とギルマンの「黄色い壁紙」  ⑹ 南部における人種隔離と『黒人のたましい』  ⑺ フロンティアの消滅と帝国への道

2 リアリズムの勃興

⑴ リアリズムとは何か  ⑵ ハウエルズとリアリズム  ⑶ マーク・トウェイン―生きることとは書くこと  ⑷ 意識の探求者ヘンリー・ジェイムズ  ⑸ ローカル・カラーの文学  ⑹ ジュエットとショパンの女性たち  ⑺ マイノリティ作家の登場

3 リアリズムから自然主義へ

⑴ 自然主義とは何か  ⑵ ノリスのロマンス  ⑶ スティーヴン・クレインと主観的な戦争  ⑷ ロンドンの犬  ⑸ ドライサーと欲望の声  ⑹ ウォートンとアメリカ/ヨーロッパ  ⑺ ダイム・ノヴェル―商品としての物語


第4章 モダニズムの時代―1914~1945年

1 アウトライン

⑴ 「狂騒の20年代」から大恐慌へ  ⑵ 第1次世界大戦とインフルエンザ・パンデミック  ⑶ 大量消費社会と大衆文化の到来 ⑷ 消費する/されるフラッパー  ⑸ 排外主義の時代  ⑹ 大恐慌とニューディール  ⑺ 第2次世界大戦と日系人の強制収容

2 モダニズムの幕開け

⑴ モダニズムとは何か  ⑵ 諸分野におけるモダニズム  ⑶ 「リトル・マガジン」と新しい詩の誕生  ⑷ ロバート・フロストとアメリカン・モダニズム  ⑸ パウンドとウィリアムズ  ⑹ モダニスト詩人T・S・エリオット

3 モダニズム小説の展開

⑴ 「失われた世代」の文学  ⑵ キャザーのモダン・ノスタルジー ⑶ スタインと環大西洋モダニズムの形成  ⑷ アンダーソンとルイスの中西部  ⑸ フィッツジェラルドと結婚という謎  ⑹ ヘミングウェイの恋と戦争  ⑺ ウィリアム・フォークナーと南部

4 複数のモダニズム 

⑴ ハーレム・ルネサンス―運動の多様性  ⑵ 1930年代の文学  ⑶ サザン・ルネサンスの作家たち  ⑷ オニールとアメリカ近代劇の発展


第5章 冷戦と体制の動揺―1945~1963年 

1 アウトライン 

⑴ 戦後体制の盟主として  ⑵ 冷戦と文化外交  ⑶ 赤狩りの時代へ  ⑷ 公民権運動の本格化  ⑸ ケネディ登場と暗殺

2 時代の空気と戦後文学

⑴ サリンジャーと純粋さの追求  ⑵ 自由を求めるビート・ジェネレーション  ⑶ ユダヤ系アメリカ文学  ⑷ ウラジーミル・ナボコフと冷戦期アメリカ  ⑸ 黒人作家たちにとっての実存  ⑹ 新たな南部作家たちの声  ⑺ 戦後の2大劇作家―ウィリアムズとミラー  ⑻ 告白詩とシルヴィア・プラス


第6章 ポストモダニズムと多様化の時代―1963~2001年

1 アウトライン 

⑴ ケネディの死を乗り越えて  ⑵ カウンターカルチャーの世代へ ⑶ フェミニズム運動のうねり  ⑷ 超大国の動揺  ⑸ アメリカの復権を目指すレーガン時代 ⑹ 「歴史の終わり」から世紀転換期へ

2 ポストモダニズムの勃興 

⑴ ポストモダニズムとは何か  ⑵ ポストモダン文学の展開  ⑶ 『キャッチ=22』と現実の(無)意味  ⑷ ポストモダン文学第1世代の作家たち  ⑸ ヴォネガットと戦争の語り  ⑹ トマス・ピンチョンと現代の科学技術  ⑺ ベトナム戦争とティム・オブライエン  ⑻ アメリカと暴力,マッカーシーとオーツ  ⑼ カーヴァーと「アメリカの夢」の後  ⑽ トニ・モリスンと黒人の声なき声  ⑾ 多様化する声とジャンル  ⑿ ポストモダン第2世代 ⒀ 自然とアメリカと詩人たち


第7章 21世紀―2001年~ 

1 アウトライン 

⑴ 「テロとの戦い」の時代へ  ⑵ 拡大する経済格差と社会の分断

2 アメリカ文学の現在

⑴ テロの時代のアメリカと小説  ⑵ 創作環境と移民文学  ⑶ 翻訳文学と広がる「文学」の定義


第Ⅱ部 作品解題

1 エドワード・テイラー『準備のための瞑想』(1682―1725執筆)

2 ベンジャミン・フランクリン『フランクリン自伝』(1818―19)

3 ワシントン・アーヴィング「リップ・ヴァン・ウィンクル」(1819)

4 ラルフ・ウォルドー・エマソン『自然』(1836) 

5 エドガー・アラン・ポー「モルグ街の殺人」(1841) 

6 ナサニエル・ホーソーン『緋文字』(1850) 

7 ハーマン・メルヴィル『白鯨』(1851) 

8 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー『ウォールデン―森の生活』(1854)

9 ウォルト・ホイットマン『草の葉』(1855―92) 

10 エミリー・ディキンソン「わたしは見ることが好き,それが何マイルも舐めていき―」(1862) 

11 ヘンリー・ジェイムズ『ある婦人の肖像』(1881) 

12 マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』(1885)

13 セオドア・ドライサー『シスター・キャリー』(1900) 

14 イーディス・ウォートン『歓楽の家』(1905)

15 シャーウッド・アンダーソン『ワインズバーグ,オハイオ』(1919)

16 T・S・エリオット『荒地』(1922)

17 ウィラ・キャザー『迷える夫人』(1923) 

18 F・スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(1925)

19 アーネスト・ヘミングウェイ『武器よさらば』(1929)

20 ウィリアム・フォークナー『八月の光』(1932) 

21 J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』(1951) 

22 フラナリー・オコナー『賢い血』(1952)

23 ジェイムズ・ボールドウィン『山にのぼりて告げよ』(1953) 

24 ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』(1957) 

25 シルヴィア・プラス『エアリアル』(1965)

26 トマス・ピンチョン『重力の虹』(1973) 

27 レイモンド・カーヴァー『大聖堂』(1983)

28 コーマック・マッカーシー『ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤』(1985) 

29 トニ・モリスン『ビラヴド』(1987) 

30 コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』(2016) 


第Ⅲ部 資  料

アメリカ文学を読む日本語読者のための読書リスト

関係年表  

関連地図  

人名索引  

作品索引