1. 新刊書
  2. 佐藤亨・平野順雄・松本真治編. 『四月はいちばん残酷な月 T. S. エリオット『荒地』発表100周年記念論集』 水声社, 2022. 12. 15. A5判452頁, 6,000

佐藤亨・平野順雄・松本真治編. 『四月はいちばん残酷な月 T. S. エリオット『荒地』発表100周年記念論集』 水声社, 2022. 12. 15. A5判452頁, 6,000

概要

現代詩の金字塔『荒地』から一世紀。

エリオットについて、知れば知るほどいいことだ。

ーエズラ・パウンドー

目次

荒地/T.S.エリオット/佐藤亨訳

エリオット,悲喜こもごも/中井晨


Ⅰ 1922年の『荒地』,2022年の『荒地』

パンデミックの陰/田口哲也

軽やかなる変奏――『荒地』におけるパスティーシュの作法/山本勢津子

旅人よ,道なき道を歩め――「英雄の旅」としての『荒地』と「ヒューマニズム」/瀬古潤一

1922年秋,ケインズは『荒地』を朗読した/佐藤亨


Ⅱ 『荒地』を読む

「死者の埋葬」冒頭18行再読/山口均

『荒地』の音を聞く/太田純

『荒地』における“Shantih shantih shantih”/林依里子+ターマ・メブケ

砂漠に咲く花を求めて――植物からのアプローチ/鈴木綾子

スウィーニーはパルジファルか?/松本真治


Ⅲ 『荒地』とモダニズム

〈黄泉降り〉の物語から〈祈りのうた〉へ――エリオット、パウンド、ジョイスの響き合い/池田栄一

前衛の誘惑――『荒地』の後衛性について/米澤光也

「神話的手法」がもたらしたもの――『ユリシーズ』を読むエリオット/小原俊文


Ⅳ 『荒地』と日本,日本と『荒地』

冷戦下に広がる荒地――プリント・カルチャーと詩人の役割/出口菜摘

日本の戦後詩壇の出発とパウンド/エリオット――鮎川信夫「アメリカ」の射程/田口麻奈


Ⅴ エリオットを問う

スピードという現代美学と17世紀形而上詩/圓月勝博

「あなた」と「わたし」について語ること――霊媒の詩人としてのエリオット/井上和樹

エリオットの中のアンドロギュノス的なもの/佐伯惠子


Ⅵ エリオットを追う

パウンド,オルソン,エリオットの「天国」/平野順雄

『荒地』のテキストを万人に開く/齋藤純一

英国ヨーク、1999年から2000年、思い出すままに/進藤秀彦


Ⅶ 『荒地』,ふたたび

『荒地』を荒地にするもの――ヨーロッパ退化論と優生思想/野谷啓二

T.S.エリオット 1922年ビフォー&アフター/松本真治

作品一覧(詩と詩劇)/平野順雄


現代詩の古典としての『荒地』/佐藤亨