1. 松本 昇・中垣恒太郎・馬場 聡(編)『アメリカン・ロードの物語学』金星堂,2015.3.31, A5判ix+528頁, \ 3,000

松本 昇・中垣恒太郎・馬場 聡(編)『アメリカン・ロードの物語学』金星堂,2015.3.31, A5判ix+528頁, \ 3,000

概要

本書は、ロード・ナラティヴの枠組みからアメリカ文学・文化史を捉え直すことを試みとした25編の論文からなり、巻末にはノヴェル・ムービー・ソングなどを含む「ロード・ナラティヴ作品ガイド」ともなるエッセイ・コラムを収録した。

目次

はしがき (中垣 恒太郎)

【第一部】 ロード・ナラティヴの形成
■ホイットマンのロード・ポエム
 ―道・移動・テクノロジー (川崎 浩太郎)
■アメリカン・ロード・ナラティヴとしての『アーサー王宮廷のコネティカット・ヤンキー』
 ―マーク・トウェインの「放浪者」像と十九世紀アメリカ文化における交通 (中垣 恒太郎)
■「暴力的テクノロジー」 としての鉄道
 ―フランク・ノリス『オクトパス』に見る「ロード」 (伊達 雅彦)
■ロード・ナラティヴとしての『怒りの葡萄』
 ―アメリカン・ドリームの行方 (大須賀 寿子)
■逸脱の修辞学
 ―『ロリータ』におけるロードの法 (後藤 篤)
■対抗するサウンドスケープ
 ―『路上』における聴覚ネットワークの生成 (三添 篤郎)

【第二部】 異郷/越境をめぐる物語
■旅するオペラ一座
 ―映し出される時代と「アメリカ」という国 (西垣内 磨留美)
■二つの『シェルタリング・スカイ』と表象
 ―「コロニアル・ロード・ナラティヴ」のセクシュアリティと人類学 (外山 健二)
■聖なる野生と繰り返す越境
 ―コーマック・マッカーシーの『越境』をめぐって (本城 誠二)
■ツァラル島再訪
 ―マット・ジョンソンの『ピム』におけるダーク・ピーターズの復権 (白川 恵子)
■移動と同化
 ―ヨシュア・シンガー『ヴィリー』論 (広瀬 佳司)
■長崎からニューヨークへの道
 ―パキスタン系作家カミラ・シャムシーの『焼けた影』 (中地 幸)

【第三部】 民族の多様性/南部、あるいは辺境のトポス
■北極星をめざして
 ―地下鉄道の文化史 (松本 昇)
■ハーストンと連邦作家計画
 ―「フロリダ・ガイド」としての『彼らの目は神を見ていた』 (深瀬 有希子)
■アイロニック・ノスタルジック・ロード・ナラティヴ
 ―フォークナーの「馬泥棒に関する覚え書」を読む (金澤 哲)
■自由のための新たなロードの物語
 ―チャールズ・ジョンソンの『牛追い物語』に示された東洋的「道」 (山田 恵)
■「大移住」 をめぐるコール・アンド・レスポンス
 ―トニ・モリスン『ジャズ』とジェイコブ・ローレンス『マイグレーション・シリーズ』 (宮本 敬子)
■ポストレイス時代におけるロードとコミュニティ
 ―サルバドール・プラセンシアの『紙の民』を中心に (井村 俊義)

【第四部】 現代文学におけるロード・ナラティヴの展望
■「トリップ」 する文学
 ―サイケデリック旅行記の系譜学  (馬場 聡)
■路上の果てのヴェトナム
 ―ラリー・ハイネマンにおける帰郷のありかた (松本 一裕)
■ロード・ナラティヴを獲得したい女性
 ―グレイス・ペイリーの「長距離走者」 (大場 昌子)
■クロスロード・トラフィック
 ―一九八〇年代アメリカ小説から読むロードの物語学 (渡邉 真理子)
■新大陸膝栗毛
 ―『メイスン&ディクスン』における旅の時空間 (岡本 太助)
■トラウマ治療としての「冒険の旅」
 ―ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』に見る 九・一一トラウマからの回復の軌跡 (河内 裕二)
■灰が降り積もる、引き返せないロード
 ―コーマック・マッカーシー『ザ・ロード』における九・一一以後のアメリカ (川村 亜樹)

■ロード・ナラティヴ作品ガイド
【エッセイ】アメリカン・ロード・ノヴェルを貫くフロンティア精神 (吉津 京平)
【エッセイ】女性作家とロード・ノヴェル (峯 真依子)
【作品紹介・児童文学】 『オズの魔法使い』/『ロジーナのあした ―孤児列車に乗って』
【エッセイ】ロード・ムービー ―約束の地への不可能なドライヴ  (川本 徹)
【作品紹介・映画】
『シンガポール珍道中』/『ワイルド・エンジェル』/『イージーライダー』/『俺たちに明日はない』/ 『真夜中のカーボーイ』/『ペーパー・ムーン』/『地獄の逃避行』/『パリ、テキサス』/ 『ストレンジャー・ザン・パラダイス』/『スタンド・バイ・ミー』/『大災難P・T・A』/『ストレイト・ストーリー』/ 『テルマ&ルイーズ』/『トランスアメリカ』/『リトル・ミス・サンシャイン』/『ウェンディ&ルーシー』/ 『オン・ザ・ロード』
【エッセイ】ロード・ソング ―メロディにのせる物語 (大槻 直子)
【作品紹介・音楽】
ウディ・ガスリー「我が祖国」/ボブ・ディラン「ダウン・ザ・ハイウェイ」/ロバート・ジョンソン「俺と悪魔のブルース」/ ナット・キング・コール「ルート 」/グレン・キャンベル「恋はフェニックス」/ ブルース・スプリングスティーン「明日なき暴走」/イーグルス「ホテル・カリフォルニア」/マール・ハガード「ホワイト・ライン・フィーバー」/ウィ リー・ネルソン「オン・ザ・ロード・アゲイン」/ ジュヴェッタ・スティール「コーリング・ユー」/トレイシー・チャップマン「ファスト・カー」

あとがき (馬場 聡)